- 2011.08.01
- 関の考え方
原子力発電の論点整理 「第五回 発電方法別コスト」
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※このシリーズは、日本の今後の適切な発電方法を考えるべく
日本の電力事情を皆様と確認するためのシリーズです。
従いまして、シリーズの各回では、結論を述べません。
皆様の意見の確立にお役立てください。
1.発電方法別の発電コスト比較
1時間に1キロワットを発電する際の各発電方法別のコスト(円)は、
以下の通り。
①太陽光…49.0
②風力…9~14
③水力…11.9
④石油…10.7
⑤廃棄物…9~11
⑥天然ガス…6.2
⑦石炭…5.7
⑧原子力…5.3(割引率3%、40年運転の例)
(注:出典 電気事業連合会電気事業分科会資料)
この表からすると、太陽光は余りにもコストが高く、導入時の投資対コストの面で
注意を要する。
原子力発電は風力、水力、石油発電に比べ、コスト比で約半分以下となっている。
石炭と原子力発電の比較では、大きな差は見られず安価である。
コスト面からすれば、原子力、石炭、天然ガスなどが非常に有益といえる。
以前に確認したように原料輸入安定度、CO2削減度、原料価格変動影響度、
運営上の安全性など、複合的に発電方法の有効性は考える必要があるが、
価格は大きな要因の一つでもある。
次回以降、更に詳しく見てゆくが、太陽光、廃棄物、風力発電などは特に
発電技術の進歩を勧め、コスト低減化や安定運行を図って行かねばならない。
※但し、原子力発電については、この度の東日本大震災における被害総額などを算入する必要があり、現在、当該金額が未定であるため、上記の単価コストは更に上がる見込み。
次回に続く